男女はやっぱり夢の島

4月27日~29日の日程で男女群島に行ってきました。

今回の出港地は平戸の田平港です。

一昨年の男女釣行も平戸出港でしたが、その時は高速道路を降りてからの下道がやたらと長かったように感じました。

ところが今回は西九州自動車道がだいぶ伸びており、平戸までが非常に近く感じました。
しかもまだ下道は改修中の区間があり、そこが完成すればさらに平戸までのアクセスが良くなりそうです。

今回の走行距離は長崎新港より短かったので、これからは平戸出港の方が便利なのかも知れませんね。



9:00出港ということで、1時間前には到着する予定でしたが、ほぼ予定通り8:00前に到着です。

同行者全員が集まったところで簡単に挨拶を済ませて、各々男女に向けての意気込みを話し合いながら荷物を積み込む準備をします。

エサ屋さんも到着してエサを積み込み始めましたが、トラックの荷台には大量のサルボが詰まれています。

ざっと数えて15袋、150kgのサルボに同じ名前が書かれています。

「どんだけ使うねん!」と思っていたら、黒いベンツを先頭に和泉ナンバーと姫路ナンバーの車が隊列を組んでやってきました。

“いかにも!”って感じの集団に積み込む場所を譲って、ボク達はさっさと準備を済ませ、船室に乗り込みます。



予定時間を少し過ぎて渡船は出港しました。

ベタ凪の海を疾走して30分ちょっとするとエンジンがスローダウン。

操舵室が慌しくなっています。

何が起こったのか様子をみてみると、ポーターが潜水服に着替えて、錆びた包丁を片手に海に入っていきます。

スクリューにロープが巻き付いたようです。

これは難儀するだろうと思っていたら、あっさりと太いロープを持って上がってきました。

度々あることなんでしょうか?かなり手慣れた感じでした。

不測のトラブルがあったものの3時間ちょっとで男女群島に到着。



中ノ島 SOS


荷物を磯の上まで運んで海の様子を見てみると、いたるところにグレが沸いています。

タモで届く範囲にわんさかと沸いているので、ギャフで引っ掛けてやろうと試みました。

しかし磯際に立つと少し潜って移動していき、さすがに思うようにはいきません。

帯状に長く伸びた沸きグレの上をカモメが通過すると、その真下のグレだけが素早く潜っていたので、ボケ~と泳いでいるようですが警戒心はあるようですね。

僕がグレと戯れている間に釣友は小さめのジグをセットして魚っ気のチェックをしています。



小さいヒラマサだったのかな?残念ながらバレちゃいました。

僕もタックルを借りてキャストしてみると、着底と同時に何かがヒット!

コンコンと首を振っているようですが全然引きません。

『ガシラかな~?』とグリグリ巻いて寄せてみると40cmぐらいのネイリでした。

マグロを想定したタックルでは役不足でした。



ルアー釣りにはすぐ飽きて石鯛釣りを始めます。

釣友が仕事の合間をぬって作成した『男女磯攻略資料』をチェックして、お互いの釣座を決めます。

釣友はFの釣座、僕はAの釣座ではじめます。

まずは撒き餌の牡蠣殻をドサッと撒いて釣り開始です。

ほどなくして釣友が本命イシダイをぶり上げてお土産確保です。

続いてボクも本命ゲットです。



釣友も僕もアワセ損ねやスッポ抜けがありましたが、場が荒れることなくポツポツとイシダイを釣り上げます。

どのイシダイも50cm前後と良型で、肛門が赤く開いている産卵間近なのもいましたが良く引きました。



瀬泊まりもこのまま『SOS』でやることになり、渡船からクエ釣り装備をおろして夜釣りの準備をします。

船頭のアドバイスではGのポイントでしたが込み潮ではやりにくそうですし、釣友がCのポイントでグレをやるとのことなので、タモ入れ等ですぐに駆けつけれるように僕はBのポイントに釣座を構えました。



正面に『帆立岩』を眺めながら、右手に『SOSのハナレ』で夜釣りをする底物師の様子をうかがいながらのベストポジションです。

いい感じで雰囲気満々です。

・・・が、しかしながら、そう簡単にクエが喰いついてくれるわけもなく、ウツボの相手をするだけで朝をむかえてしまいました。

釣友はタモの必要がないサイズのグレを何枚かあげましたが納得がいかない様子でした。

朝の見回り船がきましたが、引き続きこのまま『SOS』でやることになり、このままクエ釣りを続けます。



今回のニューアイテムはかねてから構想していた『ボンボンベッド』です。

正式にはパイプベッドと呼ばれているようですね。

このボンボンベッドの威力はマットレスではどうにもならないような場所でこそ発揮します。

岩肌がギザギザでも斜めでも、下が濡れていても、セットできるスペースさえあれば快適な磯ライフをおくることができます。



さてさて、結局二日目も夕方まで磯替りすることなく『SOS』で釣り続けました。

丸一日以上、約30時間も同じ磯ですごしました。

分かったことは、名礁といえどイシダイの時合いは限られていることです。

前日同様で、昼過ぎに沸きグレがおこる時間帯にパタパタと釣れる感じでした。



二日目の瀬泊まりで磯替わりです。

週間天気予報では南東から風が吹き始めるようなので、北西向きの磯に引越しするだろうと予想していましたが、向かった先は男島の北側でした。



磯の名前は分かりません。

湾の奥のほうの足場が少ししかないところです。

いかにも風除けのためだけのような場所です。

船頭にアラポイントを聞きますが、ホンマかいな?と思うような水深の浅い場所です。

雰囲気が全く感じられません。

今回はクエはボウズに終わる気配が濃厚に感じました。

夜尾長の釣友も同じ心境のようです。

一日目のクエ釣りで余ったサバをブツ切りにしてドサッと足元に撒いてみると、小さいトラウツボが海面まででてきてボイルします。

潮の様子を確かめるために釣友が撒いたマキエを見てみると、それなりに魚がいます。

エサトリに混じって40cm弱ぐらいのグレも見え始めます。

タカベ(グルクン?)も見えていたので、それなりに潮通しがいいのかも知れません。

それでも水深が10mもない(おそらく竿1本、5mぐらい)のでは、やはり期待が持てないままボチボチと始めることにしました。



薄暗くなってケミホタルの光がはっきり見えるようになった頃から釣友が連発でグレを掛けます。

口太と尾長が入れ混じって40cmオーバーの良型ですが、男女の夜尾長狙いとしては不満なサイズのようです。

何度か大物を掛けましたが、ハリ外れでバラしていました。

クエ狙いの方は時たまポツポツとウツボが遊びに来るぐらいであまり忙しくありません。

サバのハリの刺し方をウツボ対策用のチョン掛けから、針掛かり優先の通し刺しに変えた一投目にウツボと違うアタリが出ました。

グイ、グイと小刻みに引き込んでいくようなアタリです。

「これはっ!?」と緊張が走った瞬間に竿先が大きく舞い込みます。

とっさに駆け寄り、道糸をつかんで引き抜きアワセを入れると確かな手応えです。

「キタ━(゜∀゜)━ !!!!! 」と叫びながらリールを巻こうとすると、一気に猛スピードで真横に走りました。

頭の中が『ありっ!!!???』となり、釣友に「これはクエじゃないみたいですね~。」と声を掛けながらゴリ巻きして浮かせた魚にライトをあててみると・・・



本命でしたー!!

前回同様、ギャフ掛けにあたふたしながら、やっとのことで掛けることができました。

これにて一安心で気持ち的にゆっくりとすることができました。

朝の見回り船で『有田瀬横』に磯替わりするも、竿は出さずにのんびりと釣友の釣りを眺めて今年の男女釣行は終えました。



おしまい