行ってきました男女群島!

今回は上物は捨てて、夜はクエ狙い、昼はイシダイ狙いです。



出船まで時間がたっぷりあるので、エサの手配を済ませた後、飯を食べたり銭湯に入ったりして長崎市内をウロウロしていると意外と時間を潰す事ができました。

港に渡船が来ていたので、のんびりと準備をしながら最近の釣果状況を聞いてみると、底物の最盛期にはまだ一ヶ月ほど早いようです。

注文していたエサを積んできたエサ屋の大将から、同行者さんがクエ釣りのレクチャーを受けていました。

エサ屋の大将曰く、『クエはとにかく手返しだ。』『居たら喰う。』『投入から5分経ってアタリがなければ打ち返せ。』『よく釣る人は3箱分のエサを使う。』と力強く語っておられました。

それを聞いていた同行者さんは、気合が入って俄然やる気になっています。

さてさて、出船予定時刻になってようやくお客さんが揃い出船となりました。




渡礁したのは男島のノコギリ。

船頭に言われるままに釣座を決めて、同行者さんと並ぶようにして竿を出します。

足元に根が張り出しているようで、頻繁に根掛かりします。

ウツボ&根掛かりと格闘しているうちに、あっという間に空が白みはじめました。

朝マズメのラストチャンスとばかりにせっせと手返ししていると、グォーンと竿が舞い込みました。

しかし、直後にビョーンと返ってきます。

明らかにウツボではないアタリに興奮して、再び竿が入る事を祈って待ち構えます。

しばらく待ってみても音沙汰なしなので、仕掛けをあげてチェックしてみると、エサがスッパリと半分に喰いちぎられていました。

クエに違いない!と再び同じポイントを攻めますがアタリがでません。

すっかり日が明けてしまったので、クエ釣りは撤収してイシダイ釣りの用意をすることにしました。
仕掛けを上げようとすると根掛かっています。

シャクリ続けても外れそうになく、疲れたので切るのは後回しにすることにしました。

竿をピトンに掛けたままリールを巻いて道糸にテンションを掛けたままにして、傍らに放置しているウツボからハリを外しながら片付けていました。

死んでいるように見えてもハリを外そうとするとウネウネするウツボと格闘しながら、何気なく竿を見てみると舞い込んでいます。

大慌てで竿に飛び付きリールをゴリ巻くと、あっさり浮いてきたのは本命のクエでした。

さほど大きくありませんが、ハリは唇ギリギリに掛かっており、今にも外れそうな状態です。

大事をとって、同行者さんにギャフ掛けをお願いしますが、エラやアゴに掛けようとせず、アオリイカのギャフ掛けのように胴に掛けようとしています。

当然、クエの硬い体表にタモの柄の先に付けたギャフがすんなり刺さるわけもなく、その度に魚体が浮き上がってテンションが緩んでバレそうになります。

僕は「エラに掛けて下さい!」と何度も叫びますが、鳶口のように叩き付けて刺そうとするのでなかなか掛かりません。

同行者さんは、「こりゃ難しい!タモを組み立てるわ!」と言いながらタモを出しはじめましたが、焦っているからか、網が絡まってタモ枠が広がらず難儀しています。

僕は待ちきれなくなって、竿を持ったまま磯際におりて、抜き上げることにしました。

唇ギリギリとはいえ、アゴが硬いので無事に抜き上げることができました。

竿を担いで、クエを引きずるようにして釣座まで上がってくると、同行者さんはまだタモ網と格闘していました。

「もう上げちゃいましたよ!」と声を掛けると、同行者さんは祝福もそこそこに自分も続けとばかりに張り切っています。







 僕はクエ狙いの装備を片付けて、イシダイ狙いをすることにしました。

一投目から着底と同時に引っ張られます。

上がってきたのは30cmほどのイシガキダイでした。

『こりゃ、底はミニガキが湧いてるなぁ』と思ったものの、その後は石物らしきアタリが出ませんでした。

同行者さんは上物を開始しました。

手前に金魚のような外道が乱舞し、その下にはキツ&グレが湧いています。

すこし沖目にはシマアジのようなのが群れています。

40cmぐらいありそうなグレも見えますが、同行者さんの竿を曲げるのはキツのみでした。



そしてお引っ越し。

引っ越し先は中ノ島の青木瀬でした。

渡礁したときにはかなりの流れていましたが、船頭の『潮が変わったらイケるバイ!』という言葉を信じてボチボチと準備します。

魚の活性は高くないのか、あまりエサが落ちません。

それでも船頭の言った通り、潮が満ちどまりから引きに変わったときに本命のアタリが出ました。

かなり強引なガツガツした下品なアタリです。

そのくせ、なかなか喰い込まず、走ってくれません。

7~8投目でやっと走らすことができました。




なかなか良い締め込みをみせて上がってきたのは、久々に見るイシダイでした。

同じポイントを攻めると、再び本命のアタリです。

難なく走らせることができて上がってきたのは、先ほどよりも一回り小さいイシダイでした。

その後はカンムリベラが突きにきただけで、アタリはなくなってしまいました。



そして再びお引っ越し。

引っ越し先はハナグリ島のハナグリのカベです。

かなりドン深の磯のようですが、水深10mぐらいに根が張り出しており、仕掛けが横に流されると根掛かってしまいます。

本命らしきアタリが一度だけありましたが、エサ取りもあまりいないようでエサが落ちません。

今晩のクエ釣りに備えて寝ようとしますが、同行者さんがコーヒーを入れてくれたり、ここで釣ってくれと言われたりして休む事ができません。

根掛かりで仕掛けが切れたのを機会に竿をたたんで、完全に休息モードを示して体力を温存しながら、瀬泊まりする磯へと替わるための見回り船を待つ事にしました。



釣りも休憩もままならないまま、またしてもお引っ越しです。

瀬泊まりで向かった先は、男島の上の赤瀬でした。

瀬泊まりの磯として、宴会場とも呼ばれる名礁(?)です。

明るいうちに夜釣りの準備ができるので助かりましたが、いかんせん上礁している釣人が多いので、渡船を着けた場所でしか竿出しができない状況でした。

夜釣りはしないが、船で泊まるのが苦手な人も上礁しているようで、テントにマット・寝袋と完全装備な方もいました。

ここでも船頭に言われるままに釣座を構えて、クエ狙いの装備をセットしました。

まずは底の状況を確かめるために、オモリだけ付けて投げ込んでみました。

すると、なんと着底と同時に根掛かります。

辛い釣りになるであろうことを覚悟して、クエ狙いを開始しました。

投入直後から、ウツボがあたるか根掛かるかのどちらかで、のんびり構えてられません。

やがて僕の体力が限界に近づいてきて、ケミホタルの光をちゃんと見ることができなくなってきました。

他の渡船の船頭が「時合いは01:00頃ばい」と言っていたので、それまで休むことにしました。

船頭のアドバイスは見事なもので、潮汐表では引き4分といったところですが、潮が緩やかな引きに変わっただけでウソのように根掛かりしなくなり大変釣りやすくなりました。

疲れてクラクラしながらも、期待が高まったので頑張りますが、竿が舞い込むことはありませんでした。

朝マズメのラストチャンスに賭けたかったのですが、同行者さんがもう一度磯替えしたいと言うので、05:00に来る朝の見回り船に間に合うように片づけをしました。



最後の場所は、中ノ島、テルちゃんのスベリです。

僕はもう疲れ果てていたので竿を出す気にならず、ずっと寝ていました。



同行者さんはここでやっと本命のグレを釣って、男女初グレを達成してご機嫌になりました。



今回の釣行では体力の衰えを実感しました。

次回は夜釣りだけで充分な気がします。

昼間は焼肉とビールと昼寝でまったりとしてみましょうかね。


 ちゃんちゃん